Googleは2026年10月1日、Gemini Liveに視覚を補助する機能「Guided Vision」を加え、対応するAndroid端末で提供を始めました。カメラに映したものを音声で説明してくれるため、目の見えない人・見えにくい人を学校や職場で支える道具の選択肢が一つ増えます。
この記事は、Googleが2026年10月1日に公開した公式発表をもとに、2026年10月3日時点の情報で書いています。
何が発表されたか
Guided Visionは、Gemini Live(Geminiと声でリアルタイムに会話する機能)でカメラを共有すると、映っているものを音声で説明してくれる機能です。発表の要点は次のとおりです。
- 提供開始: 2026年10月1日に、対応するAndroid端末で提供を始めました。発表より前に、Androidのアクセシビリティ機能の一つとしてプレビューで紹介されていました
- できること: 周りの様子を声で説明し、続けて細かい質問にも答えます。カメラが高すぎる・近すぎる・横にずれているときは、「ゆっくり右に動かして」「下に傾けて」「一歩下がって」のように声で向きを直す案内をします
- 作り方: 目の見えない人・見えにくい人のコミュニティと一緒に開発されました。Googleは視覚の説明を担うAiraと組み、合計で数万時間分のデータを使ったとしています。Airaのテスター1,000人以上も検証に加わりました
- 言語: 複数の言語での会話に対応します。インド、ブラジル、シンガポール、インドネシア、日本などの視覚障がいのコミュニティで試験と意見集めが行われました
- 対象: Android 9以上の端末で、Gemini Liveが提供されている地域・言語で使えます。Geminiアプリと端末のシステムを最新にする必要があります
- 料金・必要なプラン: 発表されていません。iPhoneでの提供についても書かれていません
公式発表が挙げている使いどころは、次の4つです。
| 場面 | 例 |
|---|---|
| 細かい文字を読む | 食品の栄養表示、家電のダイヤル、暗い店内の印刷メニュー |
| 物を探す | 床に落ちたイヤホン、棚の中の調味料 |
| 色・柄・形を確かめる | 服の組み合わせ、上着の色 |
| 周りの様子をつかむ | 初めての部屋の配置、机の上の物の並び |
また、高齢の人や文字を読むのが苦手な人、暗い場所で小さな文字を読みたい人にも役立つとされています。
起動の方法は3つ用意されています。

日本の企業・学校でどう使えるか
ここからは、発表内容をもとにしたTERRAISEの考えです。
業務・授業での使いどころ
- 学校(特別支援・合理的配慮): 入力=配布プリントや掲示物をカメラに映す → 処理=Geminiが内容を読み上げ、質問に答える → 出力=生徒が自分のペースで内容を確かめる。教員の読み上げを待たずに済む場面が増えると考えられます
- 職場(総務・人事のサポート): 入力=郵便物のラベル、機器の表示、印刷された案内 → 処理=文字や色を説明 → 出力=見えにくい社員が一人で確認できる。働きやすい環境づくりの選択肢の一つとして考えられます
- 窓口・施設(高齢の利用者への対応): 入力=小さな文字の書類や表示 → 処理=読み上げと質問への回答 → 出力=利用者が内容を理解する手助け。職員の説明の補助として試す使い方が考えられます
どれも「確かめる」ための補助です。移動の案内には使わない前提で考えてください(注意点で詳しく書きます)。
始め方
- ICT担当・情報システム担当が端末を確認する: Android 9以上か、Geminiアプリと端末のシステムが最新かを確かめます
- カメラに映してよいものを決める: 社内・校内のルールに合わせて、使ってよい場面と避ける場面を先に決めます
- 本人の端末で機能をオンにする: Geminiアプリのプロフィール設定で「Use Guided Vision in Live」をオンにし、Gemini Liveを開いてカメラを共有します。日本語画面での表記は発表に書かれていないため、実機で確かめてください
- 起動しやすい方法を選ぶ: Androidのアクセシビリティ設定のショートカットや、TalkBack(Androidの読み上げ機能)のメニューから呼び出す方法もあります
- 本人と一緒に短く試す: 実際に使う場面で試し、使いやすさや困りごとを聞いてから広げるのがおすすめです
注意点
- 安全に関わる使い方はしない: 公式発表は、Guided Visionは間違えることがあると明記しています。医療機器や移動の補助具ではなく、白杖の代わりにもなりません。道案内や障害物の検知を目的にしたものではないとされています
- 映り込みに気をつける: カメラに映した映像はGeminiに渡ります。職場では顧客情報や社外秘の書類、学校では他の生徒の顔や個人情報が映らないよう、ルールを決めてから使うことをおすすめします
- 提供範囲の未確定点: 料金や必要なプラン、学校や会社が管理するアカウントで使えるかは、発表に書かれていません。日本で使えるかは、Gemini Liveが日本と日本語に対応しているかを公式のヘルプで確かめてください
- 本人の意思を大切にする: 支援の道具は、使う本人が選ぶものです。周りが一方的に決めず、本人の使い方に合わせて取り入れるのが望ましいと考えます
TERRAISEに相談する
Guided Visionのような支援の機能を、どの授業や業務で、どんなルールのもとで使うかは、現場ごとに答えが変わります。TERRAISEでは60分の無料相談で、自社・自校での当てはめ方を一緒に整理できます。学校での活用は教育機関向けAI教育、社内での使い方づくりは生成AI研修「AX Academy」もご覧ください。
出典(2026年10月3日 14:27 確認)
製品名・機能・提供範囲・料金は変わることがあります。導入前に必ず公式情報をご確認ください。
