Kling AIは、動画生成モデル「Kling 4.0」の内容を公開しました。1回で3〜30秒の動画を生成でき、画像や動画など最大15個の参照素材を組み合わせられるため、人物や商品の見た目をそろえた商品紹介動画や、授業で使う短い教材動画を作りやすくなる可能性があります。
この記事は、Kling AIが2026年9月30日に公開した公式発表をもとに、2026年10月3日時点の情報で書いています。
何が発表されたか
公式ブログでは、動画の生成・参照・編集を1つのモデルにまとめた「Kling 4.0」と、作り直された作成画面が紹介されています。要点は次のとおりです。
- 提供時期: 正式版のモデルは2026年10月に提供予定です。新しい作成画面の先行提供は、9月28日から一部のユーザー向けに順次始まっています
- 動画の長さ: 3〜30秒の動画をネイティブ生成(短い動画をつなぎ合わせず、1回で生成すること)できます。キーフレーム(タイムライン上の要所の画)は最大10個まで指定できます
- 参照素材(Omni Reference): 1回の生成で、画像・動画・被写体の参照を合計最大15個まで組み合わせられます
- 画質と音声: 4K出力と、横長の21:9に対応します。1080pと4Kでの10-bit HDRは「近日対応」とされています。2チャンネルのステレオ音声と、口の動きと台詞を合わせる精度(リップシンク)の向上も挙げられています
- 指示と文字: プロンプト(指示文)は最大8,000トークンまで書けます。画面内の文字の生成は、日本語・英語・中国語・韓国語などに対応するとされています
- 既存動画の編集: 文章や参照画像で、要素の追加・置き換え・削除、背景や表情・色の変更ができます。正式版では、主となる動画1本を含む最大5本、合計30秒までの動画を入力できるとされています
- 料金・プラン・対象地域: 公式ブログでは発表されていません
参照素材の上限は、種類ごとに次のように決められています(合計15個の範囲内)。
| 参照の種類 | 上限 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 画像 | 最大10枚 | 人物の外見、商品の細部、構図、照明、画風 |
| 動画 | 最大5本(合計30秒まで) | 演技、動き、カメラワーク、テンポ |
| 被写体 | 最大7件(うち動画由来は3件まで) | 人物や商品の一貫性。声の参照も使える |

新しい作成画面では、文章・画像・動画・音声の参照を1つの入力欄にまとめて入れられます。生成結果をグリッド表示と一覧表示で切り替えられるほか、タイムライン上での編集、素材を整理する「Canvas」、会話で作業を手伝う「Agent」も用意されるとしています。
日本の企業・学校でどう使えるか
業務・授業での使いどころ
公式ブログでは、ブランド広告、EC・商品マーケティング、SNS向けコンテンツ、撮影前の構想(絵コンテを動画にする)などが用途として挙げられています。日本の職場・教室では、次のような使い方が考えられます。
- マーケティング・EC部門の商品紹介動画 - 入力: 商品を複数の角度から撮った写真、伝えたい流れ(導入→アップ→使用場面→締め) - 処理: 参照素材で商品の形や色をそろえ、キーフレームで30秒の流れを指定 - 出力: SNS広告の下書き動画。最終的な表現や表記は担当者が確認して仕上げる
- 広報・企画部門の撮影前の検討 - 入力: 絵コンテや簡単な構図のメモ - 処理: 絵コンテを参照画像として渡し、場面ごとの動きを確認 - 出力: 本番の撮影や外注の前に、関係者で完成イメージをそろえるための試作動画
- 学校の授業・探究活動 - 入力: 生徒が描いた絵コンテ、場面ごとの説明文 - 処理: 30秒の中に「場面の紹介→展開→結末」を割り振って生成 - 出力: 映像表現や情報の授業で、構成と見せ方を振り返る教材。授業の導入用の短い動画にも使えます
いずれも、AIが下書きを作り、人が監修して仕上げる使い方から始めるのがおすすめです。
始め方
- 担当者がサインインして状況を確認する: 公式は、サインインして新しい作成画面と先行提供の対象かを確かめるよう案内しています
- 情報システム・法務の担当が条件を確認する: 料金、利用規約、アップロードした素材の扱いを、契約前に確認します
- 権利に問題のない素材で試す: 自社で権利を持つ商品写真や、生徒・教員が自作した絵コンテから始めます
- 公式の5つの手順で1本作る: 目的を決める→30秒を場面に分ける→参照素材ごとに役割を決める→撮影指示のように書く→最初から最後まで通して確認する、の順です
- 社内・校内のルールにまとめる: 使ってよい素材、公開前の確認者、AI生成と分かる表示の要否などを決めます
注意点
- 入力してよい素材を決める: 未発表の商品、顧客や生徒の顔写真・声、個人情報は、社内・校内ルールで可否を決めてから扱うことが大切です。声の参照機能を使う場合は、本人の同意が前提と考えられます
- 流行動画の再現と権利: 公式は、参考動画のテンポや構図を使い、自社の商品に置き換える使い方を紹介しています。他社の広告や他人の動画を参考にする場合は、著作権や肖像権の確認が利用者側で必要です
- 提供範囲が未確定: 正式版は10月提供予定で、初期の展開中は機能の提供状況が異なる場合があると公式に書かれています。10-bit HDRも「近日対応」の段階です
- 料金・地域・日本語対応: 料金、プラン、日本での提供範囲、画面表示の日本語対応は、公式ブログでは発表されていません。画面内の文字の生成は日本語に対応するとされていますが、日本語の台詞音声については記載がありません
TERRAISEに相談する
Kling 4.0のような動画生成AIを、広報・EC・研修・授業のどこに当てはめるかは、業務を「入力→処理→出力」に分けると見えやすくなります。自社・自校で試す範囲や素材のルールを、60分の無料相談で一緒に整理できます。社員向けの研修はAX Academy、学校での活用は教育機関向けAI教育もご覧ください。
出典(2026年10月3日 15:15 確認)
製品名・機能・提供範囲・料金は変わることがあります。導入前に必ず公式情報をご確認ください。
