Anthropic、Claudeの利用ポリシーを改定。11月12日適用、社内ルールの見直しどきに

AnthropicがClaudeの利用ポリシー(Usage Policy)を改定し、2026年11月12日から適用します。欺く活動の新しい項目、高リスク用途の要件、提供地域の扱いなど変更点の要点と、日本の企業・学校が社内ルールを見直す手順を解説します。

Claude利用ポリシー改定、何を見直す?(AIニュース|Anthropic/10月8日発表)
Vendor
Anthropic
Announced
2026.10.08
Published
2026.10.09
Checked
2026-10-09 04:58
Reading
約6分
Supervisor
舟橋 遼亮(代表取締役CEO)

Anthropicは、Claudeの利用ポリシー(Usage Policy)の新版を公開し、2026年11月12日から適用すると発表しました。多くは既存ルールの明確化ですが、「欺く活動」の新しい項目や高リスク用途の要件の書き直しがあり、社内・校内のAI利用ルールを照らし合わせるよい機会です。

この記事は、Anthropicが2026年10月8日に公開した公式発表をもとに、2026年10月9日時点の情報で書いています。

何が発表されたか

Usage Policy(利用ポリシー)は、Claudeを使ってはいけない用途や、条件付きで使える用途を定めたルールです。Anthropicは毎年このポリシーを更新しており、今回の要点は次のとおりです。

  • 適用開始は11月12日: 変更の多くは既存ルールの明確化です。Claudeが長く自律的に作業するようになったことを受け、新しい機能にルールがどう当てはまるかの例が加わりました。
  • 「欺く活動」の新しい項目: 偽アカウントや偽の投稿で内容を広める、発信者を隠す、そのための道具を作る、といった行為を1つの項目にまとめました。政治目的か商業目的かを問いません。
  • 選挙の項目を絞り込み: 有権者を欺く・選挙を妨害する使い方に焦点を当て、名前を「Do Not Undermine Democratic Processes」に変えました。個人向けの投票・選挙運動ターゲティングの一律禁止は外れましたが、欺瞞や個人データの悪用は引き続き禁止です。
  • 武器・監視の書き方を明確化: 武器を動かすソフトウェアや部品も禁止対象と明記しました。同意のない人の追跡や、捜査・逮捕・起訴の対象を決める・推奨する使い方も禁止です。一方で、本人が同意した追跡(不正検知など)、コンテンツモデレーション、報道、法律調査は引き続き認められています。
  • 高リスク用途の要件を書き直し: 健康・法的権利・お金・生計・必須サービスの利用に影響する使い方では、権限を持つ人の確認(human in the loop=人が判断に関わる仕組み)と、本人へのAI利用の通知が必要です。要件自体は変わっていませんが、対象になる推奨・ならない推奨の一覧が載りました。
  • 物理機器とモデルへの虐待: 自律的に動き、けがを起こしうる機器にClaudeをつなぐ場合の要件が加わりました。また、目的なく執拗にモデルを虐待する行為が禁止されました。
  • 提供地域ポリシーの運用を明確化: 非対応地域にいる人、非対応地域で設立・本社を置く組織、その地域の者が過半を所有・支配する組織は利用できません。日本は対応地域の一覧に入っています。
Claudeの利用ポリシー改定の主な変更点を6枚のカードで示した図。欺く活動の新項目、選挙項目の絞り込み、武器・監視の明確化、高リスク用途の要件の書き直し、物理機器への要件追加、提供地域ポリシーの明確化。
FIG.012026年の利用ポリシー改定の主な変更点

今回はポリシーの改定で、料金やプランの変更は発表されていません。ポリシーの日本語版の有無も、この発表では触れられていません。

日本の企業・学校でどう使えるか

業務・授業での使いどころ

今回の改定は新機能ではありません。そのため、「ルールを自社・自校の使い方に当てはめる作業」を進めるのが現実的です。次のような場面が考えられます。

  • 総務・情報システム部門(社内ガイドラインの更新): 入力=新しいポリシー本文と現行の社内ガイドライン → 処理=差分の整理と影響する業務の洗い出し → 出力=改定案(最後は人が確認)。
  • 人事・経理・審査部門(高リスク用途の点検): 入力=採用や与信など人の生計やお金に関わる業務の一覧 → 処理=AIの提案を誰が確認し、本人にどう伝えるかを決める → 出力=確認者と通知文を決めた運用手順。
  • 広報・マーケティング(発信ルールの確認): 投稿文の下書きにClaudeを使うこと自体は一般的です。ただし、発信者を隠したり、偽アカウントで拡散したりする運用は禁止です。代理店に任せている施策も含めて確認しておくことがおすすめです。
  • 高校・大学(情報の授業): 偽アカウントによる世論操作や選挙での偽情報が、なぜ禁止されているのかを題材にできます。生成AIのルールと情報モラルをつなげて考える教材になります。

製造業でロボットなど物理的に動く機器とClaudeをつなぐ計画がある場合は、追加された機器の要件に当たるかも確かめておくとよいでしょう。

始め方

  1. 情報システム部門・DX担当(学校ではICT担当)が、Anthropicの公式サイトで新しいUsage Policyと提供地域ポリシーの本文を読みます。
  2. 自社・自校でClaudeを使っている業務や授業の一覧を作り、高リスク用途に当たりそうなものに印を付けます。
  3. 印を付けた業務ごとに、AIの提案を確認・修正できる担当者と、本人への通知方法を決めます。
  4. 決めた内容を社内ガイドライン・校内ルールに反映し、11月12日の適用開始までに利用者へ周知します。
  5. 海外の親会社や出資者がいる場合は、法務部門と一緒に提供地域ポリシーとの関係を確認します。

注意点

  • 本文で確認する: この記事は公式ブログの要約です。どの業務が高リスク用途の対象になるかは、ポリシー本文の一覧で確かめてください。判断に迷う場合は法務部門に相談するのがおすすめです。
  • 入力する情報: ポリシーや業務一覧をClaudeで整理する場合も、個人情報や機密情報を入力してよいかは社内ルールに従ってください。
  • 他の規約も合わせて: 利用ポリシーは使い方のルールの一部です。学校で生徒に使わせる場合などは、利用規約など他の規定も合わせて確認しておくと安心です。
  • 日本語版: ポリシーの日本語版が用意されるかは、確認日時点で発表されていません。

TERRAISEに相談する

今回の改定を受けて、どの業務や授業が高リスク用途に当たるのか、社内ルールをどう直すのかを整理したい場合は、60分の無料相談で一緒に考えることができます。経営層としてAIのルールづくりを進めたい場合はAI顧問、学校での運用は教育機関向けAI教育のページもご覧ください。

出典(2026年10月9日 04:58 確認)

製品名・機能・提供範囲・料金は変わることがあります。導入前に必ず公式情報をご確認ください。

TERRAISE代表 舟橋遼亮のポートレート

Supervised by — 監修

株式会社TERRAISE 代表取締役CEO 舟橋 遼亮

2025年2月に株式会社TERRAISEを創業。お茶の水女子大学 外部講師、Google AI Student Ambassador(2025年)を務める。上場企業や全国の高校などで、AIの活用を実際に指導している。

執筆:株式会社TERRAISE(公式発表をもとにAIで下書きし、出典と照合して掲載)。公開日:2026年10月9日

よくあるご質問

Q01新しいClaudeの利用ポリシーはいつから適用されますか?

Anthropicの発表によると、2026年11月12日から適用されます。発表は2026年10月8日です。

Q02今回の改定で、業務での使い方は大きく変わりますか?

変更の多くは既存ルールの明確化です。高リスク用途(健康・法的権利・お金・生計などに影響する使い方)で人の確認と本人への通知が必要という要件も変わっていません。ただし対象の一覧が載ったので、自社の業務が当たるかを確認しておくことがおすすめです。

Q03日本からClaudeは引き続き使えますか?

Anthropicの提供地域の一覧に日本は入っています。ただし、非対応地域の者が過半を所有・支配する組織は利用できないため、出資関係によっては確認が必要です。

まず、御社の「あの業務」を、ひとつ教えてください。

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