OpenAIが、GPT-6世代の新しいモデル「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」を発表しました。難しい仕事向けのSolと、大量の定型処理向けのLunaを、性能と費用のバランスで選び分けられるようになります。 この記事は、OpenAIが2026年9月22日に公開した公式発表をもとに、2026年9月26日時点の情報で書いています。
何が発表されたか
GPT-6 SolとLunaは、上位モデル「GPT-6 Astra」と似た方法で学習されたモデルです。Astraの強みを、より速く安いモデルに持ち込んだと説明されています。
- GPT-6 Sol: 難しい業務タスク向け。APIのドキュメントでは、複雑なコーディングやエージェント(AIが手順を自分で進める仕組み)向けとされています。前のモデルと比べて誤りが約半分になったとされています
- GPT-6 Luna: 絞り込んだ大量処理向けの、最も効率のよいモデルです。高い推論設定で、前のモデルより5.4ポイント性能が上がり、1タスクあたりの費用は58%下がったとされています
- ChatGPTでの提供: Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduの利用者は、「ChatGPT Work」とCodex(OpenAIのコーディング支援)で両モデルを使えます。FreeとGoの利用者は、デスクトップアプリでLunaを使えます。通常の会話(Chat)ではまだ使えません
- Enterprise・Edu: 提供開始時は初期設定でオフです。管理者が有効にするまで、メンバーは使えません
- API: モデル名は「gpt-6-sol」「gpt-6-luna」です。GPT-5.6のキャンペーン価格と比べて、API料金を50%下げたとされています
APIの主な仕様と料金(入力27.2万トークン以下の標準料金、100万トークンあたり)は次のとおりです。
| 項目 | GPT-6 Sol | GPT-6 Luna |
|---|---|---|
| 入力 | 2ドル | 0.10ドル |
| 出力 | 10ドル | 0.50ドル |
| 扱える長さ(コンテキスト) | 1,050,000トークン | 1,050,000トークン |
| 知識の区切り日 | 2026年4月20日 | 2026年5月18日 |
どちらも文章と画像を入力でき、出力は文章のみです。Batch(まとめて後で処理する方式)とFlexは標準の半額です。日本語の対応状況や、日本国内でのデータ保管の扱いは、確認した公式ページには書かれていません。
日本の企業・学校でどう使えるか
ここからはTERRAISEの考えです。ポイントは「全部を最上位モデルで処理しない」ことです。考える力が要る仕事はSol、件数が多い定型の仕事はLunaと分けると、費用を抑えやすくなると考えられます。
業務・授業での使いどころ
- カスタマーサポート部門(Luna): 入力=問い合わせメールや対応記録 → 処理=内容ごとに分類し、要点を抜き出す → 出力=分類表と週次の傾向メモ。公式発表でも、顧客とのやり取りの分類はLunaに向く例として挙げられています
- 企画・管理部門(Sol): 入力=社内規程、過去の提案書、市場データ → 処理=論点を整理し、比較案を組み立てる → 出力=提案書の下書き。人が監修して仕上げる使い方が考えられます
- 学校の校務(Luna): 入力=授業アンケートの自由記述 → 処理=意見を観点ごとに分類 → 出力=授業改善の検討資料。生徒の個人情報を含まない形で使うのがおすすめです
- 情報科・探究の授業(Sol): 入力=生徒の調べ学習の問い → 処理=論点の出し方や反論を一緒に考える → 出力=思考を広げるための問いのリスト。答えを出させるより、考えを深める道具として使うのが考えられます
始め方
- DX担当・ICT担当が、自社・自校のChatGPTの契約プランを確認します。FreeやGoの場合、使えるのはデスクトップアプリのLunaだけです
- Enterprise・Eduの管理者が、ワークスペースの設定で新しいモデルを有効にするか決めます。全員に開くか、特定の役割だけに開くかも決めます
- 現場の担当者が、業務を「入力 → 処理 → 出力」に分け、件数が多い定型作業と、判断が要る作業に分けます
- 小さなチームで、同じ作業をSolとLunaの両方で試し、品質と費用を比べます。APIを使う場合は、Batchの利用も検討します
- 結果をもとに、社内・校内で「どの作業にどのモデルを使うか」の目安を決めます
注意点
- 入力してよい情報を先に決める: 顧客情報・個人情報・成績などを入れてよいかは、社内規程や学校の方針で決めてから使います
- Chatではまだ使えない: 発表時点で、通常の会話画面では選べません。「ChatGPT Work」とCodexでの提供です
- 日本語の品質は自分で確かめる: 日本語での性能は発表されていません。実際の業務文書で試してから広げるのがおすすめです
- データの保管場所: API料金ページでは、地域指定の処理(データレジデンシー)は料金が10%上乗せと書かれています。日本での扱いは確認できていないため、必要な場合はOpenAIへの確認が必要です
- 長い文書は単価が上がる: 入力が27.2万トークンを超える長い文書では、標準料金より高い料金になります
TERRAISEに相談する
SolとLunaのどちらをどの業務に当てるかは、業務を「入力 → 処理 → 出力」に分けると整理しやすくなります。自社・自校の業務への当てはめ方は、60分の無料相談で一緒に整理できます。経営としてのAI方針づくりはAI顧問、学校での活用は教育機関向けAI教育もご覧ください。
出典(2026年9月26日 19:15 確認)
- OpenAI「Introducing GPT-6 Sol and Luna」
- OpenAI「GPT-6 Sol モデル仕様(OpenAI API ドキュメント)」
- OpenAI「GPT-6 Luna モデル仕様(OpenAI API ドキュメント)」
- OpenAI「API料金(OpenAI API ドキュメント)」
- OpenAI「ChatGPT Enterprise・Edu のモデルと制限(OpenAI ヘルプセンター)」
製品名・機能・提供範囲・料金は変わることがあります。導入前に必ず公式情報をご確認ください。
